2020.2.4 未分類
交通事故の後遺障害のQ&A,その1
Ⅰ 頸椎捻挫,外傷性頚部症候群,むち打ち症の後遺障害についてのQ&A。
注: 「右または左の上肢のシビレ」または「上肢の知覚異常(触覚・痛覚)の場合には,
「頸部痛(首の痛み)」の箇所を読み替えてください。
例 「頸部痛」→ 「上肢のシビレ」に読みかえる
追突されて右の上肢シビレが続いていますが後遺障害になりますか。
Q1: 追突されて頸部痛が続いていますが後遺障害になりますか?
Q2: 頸椎捻挫による首の痛みで後遺障害診断書を書いてもらうのですがどの様な状
態であれば後遺障害14級が認められますか。
Q3: 頸椎捻挫の頸部痛で整形外科にて後遺障害診断書を書いてもらいましたが,14
級がみとめられるのはどんな場合ですか。
Q4: どのような条件がそろえば頸椎捻挫の頸部痛14級が認められますか。
Q5: 外傷性頚部症候群で5か月治療していますが頸部痛がよくなりません後遺障害
が認められますか。
Q6: むち打ち症で首が痛くて治療していましたが,保険会社から月末で治療が6か
月になるので症状固定にして後遺障害を認定してくれと言われました。後遺障害
認定にされるでしょうか。
Q7: 追突されてむち打ち症になりましたが,保険会社から車の損害が軽微だから治療
費の支払いを3か月までとすると言われました。後遺障害を請求したいのですが
どうでしょうか。
Q8: むち打ち症の首の痛みで初診は整形外科で診察しましたがその後は仕事がある
ので数回整形外科で治療してほとんど接骨院に通院しています。主に接骨院の治
療で後遺障害は認められるでしょうか。
Q9: 頸部痛で治療していましたが、保険会社から症状固定で後遺障害診断書を書いて
くれと言われました。弁護士に相談に行きたいのですが予備知識を教えてくださ
い。
Q10: むち打ち症になれば後遺障害が残ると言われました。後遺障害の賠償金は払って
もらえるのでしょうか。
上記のQ1~Q10に該当するご質問のある方は,下記の質問をチエックしてください。
質問1: 貴方の車の修理費は(普通車の1200cc~1500ccを想定)。
①20万円~30万円以上である。
②20万円以下である。
質問2: 事故日から整形外科等の病院を受診した日数
①事故日から3日以内である。
②事故日から4日以上経過している。
質問3: 質問2で①と答えた方で,
①治療は6か月程度している。
②治療はまだ6か月未満である。
質問4: 質問3で①と答えた方で,
①病院で治療した日数が70日~90日程度です(但し,主たる治療が病院の
場合に限ります)。
②病院で治療した日数が70日以下である。
質問5: 質問4で①と答えた方で,
①頸部痛は初診時から6か月経過した現在も一貫して続いている。
②頸部痛は軽快してきている。
質問6: 質問5で①と答えた方で,
①治療途中で1か月以上の治療の中断はなかった。
②治療途中で仕事が忙しかったので,治療が1か月以上中断してしまった。
質問7: 質問6で①と答えた方で,
①頸部のレントゲンとМRIを撮影して頸椎に変性変化(加齢変化,椎間板ヘル
ニア,椎間板の膨隆)があると言われました。
②レントゲンとМRIでは異常なかった。
③レントゲンで異常ないと言われたがМRIは撮影していない。
(お答えいたします。)
A1: 質問1で②と答えた方は,追突の衝撃による外力が後遺障害の残るほど頸部に
加わっていないと判断される可能性がありますので,後遺障害が非該当になる
恐れがあります。
A2: 質問2で②と答えた方は,初診日が遅すぎますので頸椎捻挫は軽いと判断され
後遺障害は非該当になる恐れがあります。
A3: 質問3で②と答えた方は,6か月程度は通院してください。質問1の①,質問
2の①,質問4の①,質問5の①,質問6の①,質問7の①これら全てが該当す
れば14級認定の可能性が大です。
A4: 質問4で②と答えた方は,治療日数が少ないので頸椎捻挫が軽いと判断されて,
後遺障害が非該当になる恐れがあります。
A5: 質問5で②と答えられた方は,頸椎捻挫の症状が軽くなっているので将来に於
いて治癒する可能性があると判断されて,後遺障害が非該当になる恐れがあり
ます。
A6: 質問6で②と答えられた方は,治療の中断が1か月以上になると,事故との因
果関係が無いと判断されて,中断以後の損害は賠償してくれません。
もちろん後遺障害も認めてくれません。
A7: 質問7で①と答えた方は自賠責後遺障害14級9号「局部に神経症状を残すも
の」が認められる可能性が大です。
A8: 質問7で②と答えたかたは,頸部レントゲンおよびМRIで頸部に異常がない
ことから,頸部痛の原因が「医学的に説明できない」と判断され後遺障害が非該
当となる可能性が大です。
A9: 質問7で③と答えられた方は,МRを撮影してください,頸椎に頸椎のヘルニ
ア,椎間板の膨隆などの変性変化が認められる場合もあります。
頸椎に変性変化ら認められれば14級認定になる可能性があります。