2019.7.26 その他
「後遺障害異議申立書」の事例その1
✕✕損保株式会社
弁護士法人はるか
当職らは被害者A氏の代理人として,A氏の後遺障害等級は頚部の神経症状として第14級9号の認定が妥当であると判断し,非該当の認定に対し異議を申立てる。
後遺障害等級を第14級9号と判断した理由については下記の通りである。
1.被害者A氏が身体に受けた外力の大きさについて
受傷状況は被害者A氏が車を運転していたところ,車が渋滞していたので停止していた時に、加害車両に追突され,玉突き追突となりA氏の車両の後部と前部が損傷したが、特に後部が大破した。
被害者A氏車両の修理費は1,520,000円と高額であった。そのため、車両時価額を超過したため全損となった。
別紙添付の、被害車両の自動車車両損害調査報告書及び事故車両写真の損傷状態の大きいことから、被害者A氏の頸椎部に強い衝撃が加わり頚椎部の組織に損傷を与えたものと判断される。
2.頚部痛の症状の一貫性
事故の日に救急車で搬入された甲病院の初診時に頚椎捻挫による頚部痛があり,転医した乙クリニックの初診時から症状固定時まで頚部痛は続いていたことから,頚部痛は事故時から症状固定まで一貫して訴えている症状である。
3.結論
上述のように,追突された時の衝撃は大きく、被害者A氏の頸椎部に相当の損傷を受けたことは十分に窺えるのものである。
加えて,被害者A氏の頚部痛は事故日の初診時から症状固定日まで一貫して訴えている症状である。
以上を総合的に勘案すれば,被害者A氏の頚部痛は後遺障害の神経症状として14級9号「局部に神経症状を残すもの」認定するのが妥当である。
以上