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認知症の人が電車の線路に入った事故

Q 認知症のAさんが,Aさんの自宅を出て近くにある電車の線路に入り電車と衝突し

た事故です。

この場合に鉄道会社への損害賠償は誰がするのですか。

 補足説明

 「Aさんは妻のBさんと長男Cさん夫婦と孫1人との5人家族で生活していた。A

さんの妻Bさんも足が悪く通院していた。長男C夫婦は共稼ぎで会社に勤務していた。

 介護施設の車に乗ってデイサービスから帰ってきたAさんが,妻のBさんはスーパ

ーに夕食の買い物に行って留守であった。」

 

 

 A 先ず,認知症のAさんに責任能力があるかどうかです。

 民法713条は,精神上の障害により,責任能力(事故の行為の責任を弁識する能力)

を欠く状態にある間に他人に損害を加えた者は,その賠償責任を負わないと定めてい

ます。

 Aさんに責任能力があるかどうかは,通院していた心療内科の医師の診断,介護度の

申請をした時の医師の診断内容,介護施設でのAさんの状態,家庭での日常生活状況

等を総合的に検討して判断されます。

 Aさんに責任能力があったと認められれば,認知症のAさんが賠償責任を負うこと

になります。

 Aさんが責任無能力であった場合は,民法714条の監督義務者等の責任の有無が

問題となります。

 民法714条は「責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は,その責任無能力者

が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う」となっています。

 本件の場合は,妻のBさんが法定の監督義務者にあたるかどうかですが,配偶者だ

からと言って直ちにあたるものではありません。

 妻Bは高齢で足が不自由な状態でAさんの食事を作るのが精いっぱいで,夫のA

んは週5回デイサービスに通い風呂も2回はデイサービスの施設で入っていた。また,

週に2日は訪問介護サービスを受けていたことから,法定監督義務者にも準監督義務

者に当たらない可能性があります。

 長男Cは,会社に勤務しており,帰宅はほぼ毎日午後8時頃であることから父A

世話をするのは休日の土曜と日曜のみであった。

 以上の実態から,長男Cの法定監督義務者又は淳監督義務者に該当するかどうかは

判例等を精査の上判断することになります。

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